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健康情報テレホンサービス

2022年6月

【月曜】 マイコプラズマ肺炎の話

 マイコプラズマ肺炎は、小児や若い人の肺炎の原因としては比較的多い肺炎です。マイコプラズマは通常の細菌とウィルスの中間の大きさのため特別な呼び名をつけています。一般の細菌による肺炎と区別していわゆる「非定型肺炎」の仲間に属しています。小児や 40 歳以下の若い方が罹り易いです。くしゃみ、鼻水、咽頭痛などから始まります。やがて発熱や咳に移行しますが、痰は殆どありません。頑固な咳が特徴です。夜も眠れません。かぜ薬や一般の抗生剤では治まりません。熱や咳が3日以上続くときは必ず医療機関にかかりましょう。聴診器では特別な所見は有りませんが、レントゲンの撮影が必須です。肺炎像を示していれば採血しますが、医療機関によっては結果が翌日以降になります。喉元の分泌液を採取して「迅速抗原検出」という検査をすれば15分程で結果が得られます。この検査は、主に小児科や総合病院で行うことができます。血液検査では白血球数が一万を超えることはありません。このデータが普通の肺炎と違う点です。

 以上のように、比較的若い世代で基礎疾患をお持ちでない方が、頑固な咳をされ、胸のレントゲン撮影で特徴的な影を示し、白血球数が一万未満であれば「マイコプラズマ肺炎」と診断します。勿論「迅速抗原」が陽性ならほぼ確定です。治療に用いる抗生剤は一般に使われるペニシリンやセフェム系は無効です。有効な抗生剤はマクロライド系・テトラサイクリン系・ニューキノロン系と呼ばれる薬剤を選びます。まずはマクロライド系の服用から始めます。「クラリス」「ジスロマック」などの商品名で知られています。2~3日経っても咳や熱が軽減しなければテトラサイクリン系またはニューキノロン系に変更です。

 「ミノマイシン」がテトラサイクリン系です。「クラビット」「ジェニナック」「グレースビット」などがニューキノロン系です。5~10%の方に肺炎以外の合併症が出ます。皮膚に発疹が出たり、関節や心臓に炎症が出ることもあります。また肺炎が重症化し呼吸不全に陥る事もあります。まずは抗生剤をしっかり服用し、しっかり食べて、安静を保つことが肝要です。

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