兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2022年10月

【月曜】 子どもの言葉の遅れ 

 言葉は1歳頃に意味のある単語が、2歳までに「ママ、好き」などの、いわゆる二語文が出ると言われますが個人差が大きいです。特に男の子は女の子より1、2ヶ月程度ゆっくりと言われます。一般的に1歳半健診の時に、意味のある単語が3語以上出ていない場合や、3歳健診の時に、文章で簡単なやり取りが出来ない場合は遅れている可能性を考えます。

 言葉が遅れているかも知れないと思った時、まずは耳がちゃんと聴こえているかという点が重要になります。小さい声で話しかけたり、後ろから話しかけてみて、反応するようであれば大丈夫ですが、反応がなければ耳鼻科で相談をしましょう。聴力が大丈夫であれば、次に大切な事は、ご家族の話す内容がちゃんと理解出来ているかという点です。言葉が話せなくても、ちゃんと理解が出来ていて、指示に従うなどの行動が出来るようであれば、2歳半くらいまでは経過を見ても構いません。言葉の理解は出来ており、発語だけが遅い場合は、言葉が出だすと急に発語が増え、問題にならない事が多いです。

 しかし、ご家族の話す内容がちゃんと理解出来ておらず、例えば、「おいで」と言っても来ない、「リンゴはどれ?」と言っても指差しをしないなどの場合は、知的な遅れや発達の遅れを考える必要があります。特に、言葉の遅れ以外に、おもちゃや絵本、他人に興味を示さない、話しかけても笑ったり一緒に遊んだりしない、強いこだわりがあり癇癪が強い、大きな音や触わられる事にとても過敏性がある場合などは、発達障害の可能性を疑います。そのような場合は、かかりつけの小児科医や、保健センターなどに相談するようにしてください。

 言葉が出ないというのはとても心配ではありますが、話せる言葉を増やそうとするのではなく、興味や関心を持ったり、話したいという気持ちを育てる事が大切になります。普段からスキンシップを取り、沢山語りかけたり、絵本を読み聞かせる、一緒に遊ぶ事を心がけるようにしてください。逆に、テレビや動画などを長時間見せる事は言葉の成長には良くないので、見せ過ぎには注意するようにしましょう。

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