兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2022年12月

【木曜】 EDの治療薬

 昔はインポテンツと呼ばれていた勃起不全症ですが、すっかりEDという呼び方が一般的になりました。EDの定義は「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または持続出来ない状態」とされ、以下のような原因が考えられます。
 第1は高齢者に多い血管や神経の病気によるもの、第2に若い方に多いストレスなどからくる精神的な原因によるもの、第3にその両方によるものです。また精神疾患の治療薬に代表される薬の副作用によるEDも原因の1つとしてよく見られます。
 治療は陰茎の血液の流れを良くし、勃起を助ける3種類の薬が使用され、すっかり一般的になりました。ただ、薬による治療だけでは十分な効果が得られない事もあります。禁煙、ダイエット、運動などの生活習慣の改善、原因となる病気の治療、可能であれば原因となる薬の中止、そして精神的ストレスの解消を合わせて行う事が重要です。
 それぞれの薬には少しずつ違いがあります。まずは効き始める時間、効果の続く時間の違いです。具体的には30分程度で効き始め、5時間程度で効果がうすれる薬と、1時間くらいで効き始め、36時間程度持続する薬に分かれます。また薬を飲む適切なタイミングも違います。食事から1時間以上空けた空腹時に服用する薬、食後すぐの服用でも良いが脂っこい食事の後では効果が弱くなる薬、ほとんど食事の影響を受けず、いつでも服用出来る薬に分かれます。
 どの薬が一番良いという訳ではなく、それぞれの薬で効果の感じ方が人によって変わりますので、1つの薬で効果が思うようにならないからと諦めずに、違う薬も試して、自分に最も合った薬を選択することが大切です。
 大きな副作用はありませんので非常に使いやすい薬ですが、軽度の頭痛、顔のほてりはよく見られます。またまれに目のかすみが出る方がありますので、はじめて使用する際には車の運転には気をつけるようにして下さい。またニトログリセリンなど心臓の血管をひろげる薬を服用している方は使用出来ません。
 インターネットでの薬の販売が普及しておりますが、EDの薬は偽物も多く、強い副作用で死亡に至るケースもありますので、一般の医院で処方を受ける方が安全です。
 自費診療で薬剤費も安くはありませんが、どの薬剤もジェネリック医薬品が主流となっておりますので、以前よりかなり安価に使用出来るようになっております。お困りの際には薬剤取り扱いのある医院でご相談される事をおすすめ致します。

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