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健康情報テレホンサービス

2023年3月

【金土日】蕁麻疹 

 蕁麻疹は、皮膚に地図状または島状に痒くて紅い発疹ができて、盛り上がってきます。しかしこの発疹は30分から1時間、少なくとも1日以内に跡形も残さず、消えてしまいます。「蕁麻疹が出た」と受診される患者さんでも、「湿疹」であることも多く、「1日以内に消える発疹」が蕁麻疹の特徴であり、この発疹を膨疹(ぼうしん)と言います。膨疹は一度消えても、翌日にはまた現れてきます。
 これが繰り返し何日も続くこともあります。更にたとえ同じ部位にずっとあるように見えていても、実際には少しずつ部位が変わっています。「湿疹」の場合の発疹は、1日で消えることはありません。急性蕁麻疹の場合は、きちんと治療すればすぐに治りますが、蕁麻疹が6週間以上続く場合は、慢性になってしまいます。
 蕁麻疹の原因は様々です。①食べ物、②薬、③こするなどの刺激、④季節、気温、お風呂などの温度、⑤精神的なストレス、⑥細菌、ウイルスなどの感染症などですが、原因を確かめるのは、なかなか大変です。例えば食べ物では、サバなどの青魚では内臓に含まれる寄生虫が原因となっている場合が多く、寄生虫の退治が必要です。しかし多くの場合は、原因はわかりません。実際、蕁麻疹全体の約8割は明らかな原因がわからず、疲労や体調不良などによって引き起こされる「特発性蕁麻疹」であると考えられています。蕁麻疹には付け薬はほとんど効きません。蕁麻疹の治療には抗ヒスタミン剤の飲み薬が必要で、ガイドラインにも第一選択として書かれています。
 これに対して、湿疹には付け薬も必要です。抗ヒスタミン剤は、1日1回で効く薬、1日2回の飲み薬など、患者さんの生活に合わせた処方が必要です。また人によっては眠くなる薬もあり、特に毎日運転を必要とする人は、必ず主治医にご相談ください。蕁麻疹が出なくなったからと、急に薬を飲まなくなってしまうと、すぐに再発する可能性があります。特に慢性の場合は、徐々に薬の量を減らして、蕁麻疹が出ない状態に持っていかなければいけません。
 抗ヒスタミン剤の内服を続けても蕁麻疹がおさまらない場合もあります。この場合、ガイドラインではH2拮抗薬という胃薬や抗ロイコトリエン薬というお薬の併用が推奨されています。更に近年発売されたゾレアという注射薬も、高額ですが、高い有効性が認められています。
 いずれにしろ蕁麻疹の治療は急性期の間に、きっちり飲み薬で治すことが必要です。早めに医療機関を受診してください。

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