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健康情報テレホンサービス

2023年9月

【火曜】 歯と全身の健康を守る食習慣

 健康維持のために栄養の重要性が非常に高いことはよく知られていて、サプリメント等健康補助食品を取られている方はとても多いと思います。ですが、基本となる食べ物はいかがでしょうか。

 ご自身の朝食、昼食、夕食、間食を思い出してみてください。1食はパンとコーヒーだけや、麺類だけ、になっていないでしょうか?

 糖質、つまりごはんやパンなどエネルギーになるものは、あまり気にしなくても取 れてしまいます。ですが、意識しないと取れないものが体をつくるタンパク質です。

 タンパク質は、歯や骨を構成するために必要なアミノ酸を提供し、歯周病や虫歯などの疾患を予防するために重要です。そのため、タンパク質豊富な肉、魚、卵、豆などの食品を積極的に摂取することが推奨されます。しかし、毎食しっかりとれている方は非常に少なく、これがフレイルやロコモといった生理機能や運動機能の低下の原因にもなってしまいます。

 歯や骨の健康だけでなく、全身の健康にも栄養は大きく関わっています。例えば、糖尿病や心臓病、がんなどの生活習慣病は、栄養バランスの悪い食生活が原因の一つとされています。

 歯科治療を受ける患者さんにとっても、栄養は非常に重要です。歯を抜いた後や、矯正治療中は、柔らかくても栄養バランスの良い食事が必要です。これは、治療の効果を高めるためにも欠かせない要素です。矯正治療などで歯が動くときには、骨の破壊と生成が繰り返されるため多くの栄養素が必要になるからです。

また、砂糖の摂取は虫歯や歯周病の原因となります。砂糖は、口内の細菌が代謝することで酸を生成し、歯を溶かすため、過剰な摂取は歯の健康に悪影響を与えます。

 あまり甘いものを食べないという方でも一日中ペットボトルの清涼飲料水を飲んでいたり、スポーツドリンクならいいと思っていることも多く、実は飲み物が体を壊していることがよくあります。

 以上のように、タンパク質を含む食品を積極的に摂取し、砂糖の過剰摂取を避けることで、歯も全身の健康も維持することができます。口に入れるもので身体はできています、今日のお食事から少し意識し、かかりつけの歯科医院に相談してください。

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