2025年12月
【火曜】禁煙しませんか?
タバコが体に悪いことは、皆さんがなんとなく知っておられると思います。肺がんや心筋梗塞など、さまざまな病気のリスクを高めるだけでなく、受動喫煙によってタバコを吸わない周りの人の健康まで脅かします。
「タバコは体に悪いし、お金もかかるからやめたい」と思っているのに、なかなかやめられないのはなぜでしょうか?「自分は意志が弱いからだ」と感じている人もいらっしゃるかもしれませんが、実は意志の問題ではなく「ニコチン依存症」という病気が原因なのです。ニコチン依存には、身体的な依存と心理的な依存があります。
身体的依存は、タバコに含まれるニコチンが脳に作用し、時間が経つとイライラしたり落ち着かなくなるといった離脱症状が現れる状態です。この症状はニコチンパッチなどの禁煙補助薬を使うことで和らげることが出来ます。
心理的依存は「タバコを吸うとリフレッシュできる、落ち着く」といった、喫煙で得た良い記憶や習慣が脳に強く残っている状態です。我慢するだけではなかなか乗り越えられません。「タバコはストレス解消になる」という思い込みを変えること、タバコが吸いたくなる状況を理解して対策を立てることが大切です。
自分の意志だけで挑むよりも、医師や薬の力を借りる方が禁煙成功率は格段に上がります。禁煙外来は一般的に12週間の治療期間で、5回の受診が必要です。医療費は、毎日1箱吸い続けた場合のタバコ代よりも安く済むことが多く、経済的な負担も軽くなります。
禁煙を成功させるためのポイントを4つ挙げると、
1.徐々に本数を減らすのではなく、禁煙開始日を設定して、その日からきっぱりやめる。
2.禁煙したい理由を紙に書き出す。禁煙継続が辛くなった時に見返すことで、モチベーションを保つことが出来ます。
3.禁煙を始めたら、タバコ、ライター、灰皿などは全て処分する。
4.タバコが吸いたくなったら、深呼吸をする、水を飲む、ガムを噛むなどして気を紛らわせます。軽いストレッチや散歩も効果的です。
さあ、タバコに縛られる生活から抜け出すために、思い切って禁煙を始めてみませんか?
ぜひ一度、禁煙外来のある医療機関に相談してみてください。




















