2026年1月
【金曜】ジベル薔薇色粃糠疹
一般の方で、この病名を知っている方はほとんどいらっしゃらないかもしれません。マニアックな病名ですが、すごく珍しい病気かというと、そうでもありません。「まあまあ珍しい」といったぐらいの病気です。
「変わった病名だなあ」と思う方が多いと思います。ジベルは、150年くらい前のフランスのお医者さんの名前です。バラ色はその通りで、赤ピンクっぽい色の発疹、粃糠疹はちょっと難しいですが、訓読みすると「糠=ぬか」で、ヌカのような細かい鱗屑(粉が吹いた様な皮剥け)が出る発疹です。つまり、「ジベルさんが発見したバラ色の細かい皮剥けのある発疹が出る病気」というのが名前の由来になります。
原因はまだよくわかっていません。皮膚の発疹が出る少し前に、風邪症状や熱、関節痛などの症状が出ることがあり、ウイルス感染およびそれに伴う免疫反応が原因ではないかと考えられています。季節性があり、冬から春先にかけて多く、10代〜30代の若者が主にかかります。
症状は、最初にヘラルドパッチとよばれる500円玉大〜鶏卵大の比較的大きなピンク色の粉を吹いたような発疹が1つできて、その数日後から1~2cmくらいまでの小さな細かい粉が吹いたような発疹が体幹を中心にいっぱい出てきます。上腕や太ももにも時々出ますが、顔・前腕・すねまで出ることはほとんどありません。ランガー割線と呼ばれる皮膚割線に発疹が出るため、クリスマスツリーの様に配列するとたとえられます。ちょっと痒みがあることが多いです。
一番厄介なのは、治るまでに1〜3ヶ月程度かかることです。顔や手などに発疹が出ないのが不幸中の幸いですが、治るまでの間、見ため的にプールに行ったり、温泉に行ったりしづらいです。ただし、人に移すことはないので安心して下さい。
通常数ヶ月で自然治癒する病気ですが、掻いてしまって皮膚をきずつけてしまったり、二次的な湿疹を併発したりします。また見分けるべき他の類似疾患もありますので、自己診断して放置せず、皮膚科を受診してきちんと診断してもらった上で、薬をもらった方が良いでしょう。
まとめると、ジベルばら色粃糠疹は、原因不明の10代〜30代の若者がかかる春先に多い病気で、体幹に薄ピンク色のカサッとした細かい発疹が多発します。罹患期間が比較的長く、治るまでに1〜3ヶ月かかりますが、人に移ったりはしない病気です。見分けるべき疾患もあるので、きちんと皮膚科を受診して診断してもらいましょう。






















