2026年1月
【水曜】せん妄
せん妄とは、意識の曇りと言い表される現象です。
脱水、発熱、貧血、薬剤などが原因で、身体に負担がかかった時に生じる、言わば「意識の混乱」です。
つじつまの合わない言動をしたり、時間や場所がわからなくなったり、見えるはずのないものが見えたり、怒りっぽくなったりします。
夜中に寝ぼけて冷蔵庫の中のものを食べてしまったのに、翌朝そのことをすっかり忘れている、という事もあります。
せん妄は夕方から夜間に起きることが多いですが、日中に起きることもあり、多くの場合本人はせん妄状態になった時のことを覚えていません。
せん妄が起こりやすいタイミングとして、病院へ入院するときが挙げられます。
病気で入院する場合には、身体の具合が悪い時に急激な環境変化を伴うことになるので、せん妄が生じやすくなります。
ご高齢の方や、特に認知症を合併している方はさらに生じやすいと言われています。また、手術の時の全身麻酔の後遺症で起こることもあります。
せん妄と間違いやすいものに認知症があります。
せん妄と認知症の大きな違いは、せん妄が急激に発症し、かつ一時的な現象に留まるのに対して、認知症はゆっくり進行し、不可逆的であるということです。
ですので、せん妄と認知症では治療法も違ってきます。
せん妄が起こった場合の治療法としては、原因となっている身体疾患の治療や、薬の調整を行います。せん妄を引き起こしやすい薬がいくつか知られており、一部の睡眠薬や胃薬はせん妄を誘発しやすいと言われています。また、生活リズムを整えることもせん妄の改善、予防に効果的です。
昼間明るい場所で活動的に過ごすことは、身体と脳に昼間と夜の違いをはっきりわからせることになり、せん妄の予防になると言われています。
もしご家族が「つじつまの合わないことを言っている」等、せん妄を疑うような言動がある場合には、可能であればその時の状況を記録していただき、まずはかかりつけ医にご相談ください。いつから、どのような状況で起こったのかもわかれば、正しい診断につながりやすくなります。






















