兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2026年3月

【月曜】夜尿症

 おねしょは、小さい子どもの特権ですが、小学校に入る頃まで続いている場合を「夜尿症」と呼んでいます。7歳児で夜尿症がある割合は10%程度で、結構な頻度です。
 夜尿症を持つ小児の5%弱に、先天性奇形などの泌尿器科の病気や内分泌的の病気、脊髄や精神的疾患が見つかることがあるため、一度は小児科を受診しておきましょう。
 夜尿症の原因は、尿量を少なくする抗利尿ホルモンの夜間分泌が不足している場合と、尿を膀胱に溜めておく機能が未熟なためにおもらしする場合と、その両方の混合型の場合があります。いずれにしろ、小児の発達段階での未熟性が原因と考えられています。
 治療の基本は、生活指導です。三つの基本方針があります。第一に大事なこととして、無理に深夜に起こして排尿させることは避けましょう。二番目は夕方以降からの飲水を控えることです。日中の飲水を充分に取ることによって一日に飲む水の量を調整してください。最後に、膀胱に充分に尿を溜められるよう排尿訓練を行います。難しいことではなく、尿意を催したら、しばらく我慢してその後に排尿する訓練です。どれほど我慢するかは、個人差があります。
 生活指導で改善がなければ、薬物療法やアラーム療法を検討します。ここでいう改善とは、1か月の夜尿の回数が半分以下に減少することを言います。
 薬物療法には、抗利尿ホルモンを寝る前に補充する治療法があります。初期治療としては、大変有効で半数以上の子ども達が改善します。抗利尿ホルモンでも夜尿が持続する場合には、膀胱に尿を溜める機能を高める抗コリン薬に切り替えるか、抗利尿ホルモンとの併用を考えます。
 薬物療法を嫌う親御さんには、アラーム療法を勧めます。これは、夜間睡眠中におもらしの始まった時、アラームのスイッチが入り、子どもを音や振動で覚醒させる器械です。信頼性の高い機器で重要な治療法となっています。
 いずれの治療法でも3か月で60~70%程度の子どもに有効と言われています。夜尿症は重症感のない疾患と考えられますが、学校行事への参加を見合わせたり当人の自尊心を大いに傷つけることもあるため、早い時期に小児科受診することをお勧めします。

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