兵庫県保険医協会

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保険請求Q&A

【会員医療機関の皆さまへ】
この内容は掲載日時点のものです。その後の疑義解釈通知や点数改定等により変更している場合もありますので、最新の内容は協会までお問い合わせください。

歯科

歯科保険請求QandA(81)

 9月1日付疑義解釈(その6)から抜粋・簡略化して2回に分けて紹介します。7月に協会・保団連が厚生労働省に不合理是正要求として現場の声を提出し、懇談した内容が反映されたものが多く含まれています。協会は引き続き診療報酬改善に取り組みます。保険請求や審査での疑問点やご意見を歯科部会までお寄せください。

〈ブリッジ支台歯形成加算〉

Q1 ブリッジの支台歯形成を行う際、複数日に分けて支台歯形成を行った場合に、それぞれの支台歯形成が完了した日に、歯冠形成およびブリッジ支台歯形成加算を算定できるか。

A1 算定できます。ブリッジの支台歯形成で支台歯間の平行関係を確認した場合は、支台歯それぞれの歯冠形成が完了した日に算定して良いです。なお、当該歯冠形成がブリッジの支台歯であることが分かるように、レセプトの「傷病名部位」欄にブリッジの病名を記載してください。

〈エナメル質初期う蝕(Ce)〉

Q2 レジン充填またはインレー修復による治療を行った歯に、充填等を行った歯面と異なる歯面にCeが認められた場合に、歯管のエナメル質初期う蝕管理加算(260点「か強診」要届出)または、フッ化物歯面塗布処置(F局)の「エナメル質初期う蝕に罹患している患者の場合」(120点)を算定できるか。

A2 充填等によるう蝕治療を行った月の翌月以降に、充填等を行った歯面と異なる歯面にエナメル質初期う蝕が認められた場合は、算定できます。その場合は、レセプト摘要欄に充填等が行われた歯面とエナメル質初期う蝕の管理を行う歯面をそれぞれ記載します。

Q3 歯管のエナメル質初期う蝕管理加算またはF局の「エナメル質初期う蝕に罹患している患者の場合」を算定している(Ce病名の)患者に対し、歯科衛生実地指導料は算定できるか。

A3 算定できます。

〈補管期間中の歯科用金属アレルギー発症〉

Q4 FMCまたは前装MCを装着し補管を算定した後に、歯科用金属を原因とする金属アレルギーを発症した患者について、補管期間中にCAD/CAM冠またはHJCによる再治療を行う場合の補綴関連検査並びに歯冠修復および欠損補綴の費用は補管に含まれるのか。

A4 医科または医科歯科併設の医療機関の医師との連携のうえで、診療情報提供(診療情報提供料の様式に準じるもの)に基づいて、歯科用金属を原因とする金属アレルギーを発症した患者の再治療を行う場合は、補管期間中であっても算定して良いです。なお、その場合はレセプト「摘要」欄に金属アレルギーを発症した旨および紹介元保険医療機関名を記載してください。

〈レジン前装金属冠(前装MC)〉

Q5 前装MCは、「ブリッジの支台歯となる第一小臼歯に限り認められる」が、4番の先欠や矯正治療による抜歯等により、通常の4番に相当する部位に位置する5番がブリッジの支台歯になる場合は、前装MCは認められるか。

A5 認められます。

〈有床義歯内面適合法(床裏装)〉

Q6 新製有床義歯装着日から6カ月以内の床裏装は、所定点数の100分の50を算定する取り扱いとなったが、有床義歯を製作した月と同月に算定できるか。

A6 原則として、新製有床義歯の装着日から起算して1月以内は、床裏装の算定はできません。ただし、次の場合は算定可能です。(1)「模型上で抜歯後を推定して製作する即時義歯」を装着した場合(「硬質材料を用いる場合」に限る)、(2)旧義歯において「軟質材料を用いる場合」により床裏装が行われていた場合で、新製有床義歯製作後においても軟質材料による床裏装が必要と判断される場合(「軟質材料を用いる場合」に限る)

〈暫間固定(TFix)の記載〉

Q7 TFixは、「固定を行った部位及びその方法を記載し、TFixの前回実施年月日(初回の場合は1回目と記載)および歯周外科手術を行う予定か否かを記載する」とあるが、
(1)歯周外科手術を行う予定か否かの判断が困難な場合はどのように記載するのか。
(2)歯周外科手術後のTFixを算定する場合でも歯周外科手術を行う予定であるか否かを記載する必要があるか。

A7 (1)TFix実施の時点で、「歯周外科手術を行う予定か否か」の判断が困難である場合はその旨を記載してください。
(2)歯周外科手術後の場合において、「歯周外科手術を行う予定か否か」の記載は不要であり、手術後1回目は「術後1回目」、手術後2回目以降は「術後2回目以降:前回実施○年○月」と記載してください。

〈ポンティック除去の記載〉

Q8 ポンティックの除去は1歯単位での算定となったが、レセプト「摘要」欄記載は、従来の「ポンティック切断」等の記載のままで、「ポンティック除去」とみなされるか。

A8 ポンティックの切断は算定できない取り扱いとなったことから、レセプト「摘要」欄には「ポンティック切断」の記載ではなく、「ポンティック除去」等、実態にあわせて適切に記載してください。

2016.09.15

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