兵庫県保険医協会

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審査対策部だより

2014年度指導対策学習会

2014.09.05

個別指導の通知が届いたら協会へ相談を
 
 協会審査対策部は7月26日、医科対象の指導対策学習会を協会会議室で開催。90人が参加した。講師の西山裕康審査対策部長が、保団連発行『保険医のための審査、指導、監査対策〜日常の留意点』をもとに、指導や監査の概要、指導・監査の実施状況、指摘事項や返還項目、日常のカルテ記載上の留意点などについて、協会に寄せられた具体的な指導相談事例も交えながら解説した。
 西山部長は、個別指導について、「保険診療の取り扱い、診療報酬の請求等に関する事項を周知徹底させることを主眼とし、懇切丁寧に行う」(指導大綱)とする行政指導であり、「不正又は著しい不当が疑われる場合等において、的確に事実関係を把握し、公正かつ適切な措置をとることを主眼」(監査要綱)とする監査とは別のものであるにもかかわらず、高圧的な指導が行われることがあることや、自主返還が強要されているなど個別指導の問題点について指摘した。
 また、集団的個別指導について、兵庫県下の診療科ごと1件あたりのレセプト平均点数が1・2倍(病院は1・1倍)を超え、かつ上位8%までのいわゆる「高点数」とされている医療機関が選定されている点にも言及し、診療内容を全く度外視した高点数のみを理由とする集団的個別指導の実施について、近畿厚生局へ改善を求めているとした。
 指導・監査の実施状況についても触れ、全国で指導実施計画数が8000件とされるなど、指導・監査等の業務が「近畿厚生局」に移管されて以降、全国的に強化される方向で進められ、特にカルテ記載が不備なものについては新規個別指導でも返還を求められているとした。
 指導への対応策として、日ごろから健康保険法や療養担当規則、診療報酬点数表などを確認し、カルテ記載を充実させておくことが重要であるとした。
 最後に「指導通知が届いた場合には、早めに保険医協会に相談していただきたい」と強調した。