兵庫県保険医協会

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【抗議声明】復水器トラブルの徹底究明

2015.09.05

2015年9月5日


川内原発1号機を停止させ、復水器トラブルの原因を

徹底究明するよう求める

   

  兵庫県保険医協会理事長 西山 裕康

 

 九州電力が8月11日に再稼働させたばかりの九州電力川内原発1号機で、出力上昇中に復水器に海水が混じり込むトラブルがあったと21日、報道された。トラブルを受け、九州電力は一旦出力上昇を延期したものの、穴が開いていた冷却用配管の5本を含む計69本の配管に栓をして27日に出力上昇を再開し、31日には「フル出力運転」を開始している。 

 事故原因として「ドレン入口部に設置している受衝板に衝突したドレンが更に細管又は管支持板に衝突し、復水器への海水混入に至った可能性が考えられる」としているが、なぜ再稼働前の検査では発見できなかったのか、ドレンがなぜ受衝板に衝突したのか、他の破損箇所の有無はどのようにして、チェックしたのか、応急処置での対応の耐久性などの詳細は、一切一般市民には公表されていない。

 さらに、今回のトラブルが原子力規制委員会、鹿児島県、薩摩川内市に報告されたのは、20日の14時19分に警報が作動してから、19時間も後の21日午前9時すぎであることも問題である。

 川内原発1号機は運転開始から32年経過した「老朽原発」である上、停止後約4年が経過し、停止に伴う設備の劣化の可能性も充分考えられる。

 われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を産出し続ける原発の新設、増設、再稼働を到底容認することはできない。

 直ちに川内原発1号機を停止し、復水器トラブルの大本の原因を徹底的に究明するよう九州電力に求める。