兵庫県保険医協会

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【声明】原発の安全をPRするCMの中止を求める

2016.07.13

2016年7月13日

東京電力・中部電力に原発の安全を

PRするCMの中止を求める

  兵庫県保険医協会

環境・公害対策部 森岡芳雄

 東京電力は福島第一原発事故後、おわびや節電の呼び掛け以外のCMを自粛していたが、柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働に向け、防災訓練や安全対策に関する取り組みを紹介するテレビCMを新潟県内で流している。

 いる。また、福島原発事故の損害賠償費費用を交付している「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」の資金は、公債の発行を通して、結果的に国民が肩代わりしているものである。福島原発事故の原因は未だに判明しておらず、収束の目途もまったく立っていない。被災者・避難者と国民全体に多大な負担を強いる一方で、東京電力が原発の安全対策への取り組みをアピールし、原発の再稼働を狙うCMに多額の費用を費していることに、強く抗議する。

 また、中部電力浜岡原発(静岡県)でも同様のテレビCMが静岡県中で流されている。これらのCMは避難者・被災者を再び傷つけるものである。

 われわれは、いのちと健康をまもる医療従事者として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を出し続ける原子力発電所の新設、増設、再稼働を到底容認することはできない。東京電力にはこのような不適切なCMを取りやめ、避難者・被災者、管内の電力消費者に謝罪し、避難者・被災者への生活支援など、その費用を適切な使い道に充てることを求める。中部電力にはCMを取りやめるとともに、原発を今すぐ廃炉にするよう求める。