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【声明】東京医科大学入試における性差別に強く抗議する

2018.08.08

東京医科大学入試における性差別に強く抗議する

  兵庫県保険医協会

政策運動広報委員会

 東京医科大学が、医学部医学科の一般入試で、女性受験者の点数を一律に減点していたことが明らかになった。これは、法の下の平等を定めた憲法に反する性差別であり、どのような理由があろうとも絶対に認められない。

 報道によると、同大学関係者は「長年、女子の合格者を全体の3割以下に抑えようとしていた」「女性は大学卒業後に出産や子育てで現場を離れるケースが多く、医師不足を防ぐためだった」と説明しており、出産や育児を理由とした性差別であることは明確である。

 私たちは、今回の性差別に厳重に抗議すると共に、政府に、すべての大学・医科大学で差別が行われていないか、徹底した調査を行うことを求める。

 加えて、今回の問題の背景には、医師不足と医師の働き方の問題がある。政府の医療費抑制政策のもとで、日本の人口1000人当たりの医師数は2.4人と、OECD平均3.2人に対し、約10万人少ない水準となっており、医師は男女問わず、長時間過密労働を強いられている。政府には、男女とも医師が人間らしく働けるよう、医師数・診療報酬を抜本的に増やし、安心して出産・子育てできる環境を整備することを求める。