兵庫県保険医協会

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抗議声明 関西電力の原発5基稼働に強く抗議する

2021.07.14

協会は7月14日、表記の声明を発表し、関係機関に送付した。

 2021年7月14日

 抗議声明 

 

関西電力の原発5基稼働に

強く抗議する

 

兵庫県保険医協会

環境・公害対策部長 森岡芳雄

 

関西電力・大飯原子力発電所3号機が7月3日、再稼働した。関西電力の稼働原発は6月23日に運転開始から40年超となる美浜3号機を原発事故後初めて再稼働させており、すでに再稼働していた高浜3・4号機、大飯4号機とあわせて、10年ぶりに5基体制となった。

命と健康を守る医師・歯科医師の団体として、われわれは事故による甚大な被害を引き起こす可能性を内包し、処分方法が未確立な放射性廃棄物を排出し続け、廃炉・解体に伴い処分のままならない大量の高濃度放射性廃棄物を産出する原発の全廃と新増設の禁止を繰り返し求めてきた。また、老朽原発の再稼働には安全性に特段の懸念があると繰り返し反対を表明してきた。

経済産業省が7月12日に明らかにした2030年時点の発電コストの試算によると、前回15年の試算で最も安いとされた原子力は安全対策費が増加し、再生可能エネルギーよりも高コストとなっている。原発への依存度が高い関西電力は原発を再稼働しなければ電力料金が高くなると、原発のコストが低いことを強調してきたが、その説明も通用しないことが明らかになっている。今後、原発の廃棄物処理費用や廃炉費用等はさらに膨らむことが確実視されており、原発のコストはますます高くなる一方である。早急に原発から再生可能エネルギーへの転換を行うことが経営的にも求められている。

原発再稼働を推し進める関西電力に改めて強く抗議するとともに、すべての原発の稼働停止と廃炉、ならびに再生可能エネルギーの大幅な拡充を求める。