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環境・公害対策部だより

「エネルギー・環境に関する選択肢」に対するパブリックコメントを提出しよう

2012.08.01

 今、日本の原発をどうするのか、日本のエネルギー政策をどうするのか、重大な決定が行われようとしています。

 福島第一原発事故を受け、政府はエネルギー供給体制の歪みを見直さざるを得なくなりました。エネルギー対策検討会を立ち上げ、国民的議論を踏まえてエネルギー政策を短・中・長期的な視点から検討するとしています。

 6月29日、政府は「エネルギー・環境に関する選択肢」として、2030年時点での原発依存度の3つのシナリオを発表しました。しかしこれらのシナリオは、最終的に原発依存度15%を落としどころにして原発を温存しようとするものです。また、意見聴取会でも発言時間配分が不平等であったり、電力会社社員に発言機会が与えられるなど、大きな問題があることがメディアでも報じられています。

 それでも、パブリックコメントを通じて普通の人々の声を届けることは重要です。意見を表明して、政府を動かしていきましょう。

 

3つのシナリオ

(参考:国家戦略室特設ページ「話そう“エネルギーと環境のみらい”」

  1. 0%シナリオ:2030年時点で原発依存を0%にするシナリオ
  2. 15%シナリオ:既存の原発が、稼働年限40年がくるまで稼働されるシナリオ
  3. 20~25%シナリオ:現状維持に加え、古い原発を廃炉にしないか、新規に建設して依存度を維持するシナリオ

 2030年までに、現状26%程度の原発依存度をどうするかが提示されています。どのシナリオでも、再生可能エネルギーで代替できる電力量を少なく見積もり、火力発電の割合を多くするなど、温暖化と脱原発の二者択一を迫る内容となっています。またゼロシナリオを選んでも、2030年までは原発を稼働させられることや、核燃料サイクルを継続することも可能であるなどの問題もあります。

 しかし、パブコメはいずれかのシナリオを完全に支持しなければならないというわけではありません。お気持ちに最も近いシナリオを選び、ご自身の意見を書き加えることができます。以下を参考に、ぜひ意見を表明してください。

参考URL:eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)「パブコメで未来を変えよう」

 

 

送付方法(メールや電話からは受け付けていません)

1.HP入力 (入力フォームはこちら

2.FAX(規定の書式)

3.郵送(規定の書式)

締切り 2012年8月12日(日)18:00

 

書き方
  • まず、3つのシナリオの中からどのシナリオを支持するかを明記
  • その理由や提案を書いていく
  • 意見が100字を超える場合は、意見の概要を100字以内でつける

 

※例文を作成しましたので、参考にしてください

(埼玉県の意見聴取会で出た意見を、パブコメの書式にあわせて作成したもの)

 

  1. 0%シナリオを支持する ①原発は明らかに危険で容認できない ②早期の原発ゼロ実現と再生可能エネルギーの拡大を求める

福島第一原発事故により、地震大国日本で原発を稼働させることの危険性は明らかになった。事故原因の究明もできず安全性が確保できていない上、使用済み核燃料と核廃棄物処理技術がまだないという原子力発電を、これ以上使用し続けることは許されない。

2030年までではなく、できるだけ早期に原発0%を実現することを目標とし、再生可能エネルギーの開発、普及に転換すべきである。

 

  1. 15%シナリオを支持する 自然エネルギーの技術が確立していない中では、原発を使うのもやむを得ない

電力が足りないならば原発は必要と考える。あと17 年で今の再生可能エネルギーの持っている技術で原発の30%をまかなえるのかには危惧がある。技術的な問題をクリアできるまで、今ある資源としての原子力エネルギーを使うというのが現実的な選択肢である。

 

  1. 25%シナリオを支持する ①電力の安定供給が第一 ②再生可能エネルギーの開発は行うべき

電力の安定供給は経済活動の展開、そして生活・安全の確保に必須だと思われる。電力の安定供給が損なわれると経済・国力が衰退する可能性があるため、当面は今ある原発を安全に使うことが必要である。

ただし、当然将来のために再生エネルギーの技術革新や、さらなる原子力安全の強化は必ず行うべきである。

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