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保団連公害視察会 参加記

2014.11.05

伊方原発の再稼働 瀬戸内の連携で止めよう

 保団連は10月18日・19日に愛媛県・四国電力伊方原発への公害視察会を開催し、16協会から47人が参加。兵庫協会から、川西副理事長、森岡・森下・白岩各理事が参加した。白岩理事の参加記を掲載する。

視察会.JPGのサムネール画像

 18日、18時から学習会が行われた。伊方原発をとめる会事務局長で、弁護士の草薙順一先生の講演で始まった。福井地裁の大飯原発差し止めの画期的な判決のお話もあり、全国の原発再稼働反対の声を大きくしなければならないことを協調された。ウランとプルトニウムの混合燃料MOXを使用するプルサーマル発電の危険性も講演された。
 ご講演のあと、質疑応答も活発だった。原発再稼働がいかに危険で、未来の負の遺産になるかを学んだ。
 私は、画期的な福井地裁判決を出した裁判官を動かしたのは、福井県のみならず、近隣の滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県の住民運動と、全国民の反対の声の結集の力も大きかったのではないかと、発言させていただいた。講演会のあとの懇親会でも活発な質疑応答が行われた。
 翌日、午前7時にバスにて松山市を出発し、伊方町の伊方原発に向かった。車内でも、伊方原発のつくられた歴史を学んだり、住民の反対運動を学んだ。
 四国4県の6割の住民が再稼働に反対しているが、瀬戸内海に内向きに建設された伊方原発の場合、大分、福岡、山口、広島各県の協力も欠かすことができない。大分県は、もうすでに、愛媛県伊方原発再稼働反対に賛同して活動されていると報告があった。
 伊方原発に対し、原子力規制委員会は、新規制基準に適合という審査結果を出そうとしているが、現地では防波堤や防潮堤も見えず、冷却水は海へ垂れ流しである。これで本当に安全と言えるのか。活断層も発電所から6キロメートルの箇所をぶち抜いている。とても危険な立地である。
 原子力の安全神話が消え去った今、政府の強引な納得できない説明での再稼働には、国民一人ひとりの力を合わせた署名運動はじめ、反対集会、反対学習会を継続して広げていく必要がある。そして一致団結の行動が必要である。
 また、未来を担う若い世代の中で、原子力を原点から研究する優秀な人材育成も忘れてはならない。研究者が、強く声を上げてもらうことも必要である。
 原発のそばに風力発電所がたくさん見られたが、まったく動いておらず、自然エネルギーのはずの風力発電の羽を回転させる動力は、伊方原発でないかという錯覚に陥った。
 現地を見て、改めて原発を世界からなくすことが平和につながり、公害問題にひたむきに向き合うことだと感じた。保団連、兵庫協会には感謝している。

 

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