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抗議声明 老朽原発への福井県知事の再稼働同意に抗議し 廃炉を求める

2021.05.12

協会は5月12日、表記の声明を発表し、関係機関に送付した。

抗議声明 

 

老朽原発への福井県知事の再稼働同意に抗議し

廃炉を求める

 

兵庫県保険医協会

第1133回理事会

 

運転開始から40年を超える関西電力美浜原発3号機と高浜原発1、2号機について、立地県である福井県の杉本達治知事は4月28日、再稼働への同意を表明した。40年超原発1カ所につき最大25億円の交付金を支払う等の地域振興策が提示された点を評価したと報じられているが、知事が再稼働の議論の前提として求めていたはずの、使用済み核燃料の中間貯蔵施設の候補地も明示されていないなかでの同意となった。

われわれは命と健康を守る医師・歯科医師の団体として、老朽原発の再稼働には安全性に重大な懸念があるとして繰り返し反対を表明してきた。稼働40年を超える老朽原発では、照射脆化などで原子炉圧力容器をはじめとする構造体は確実に劣化しており、安全性は低下している。「原子力発電所は原則40年で廃炉に」というのが、福島第一原発事故を受けて、民主・自民・公明の3党合意に基づいて決められたルールであり、この形骸化は大きな問題である。美浜3号では、外部電源の一回線が遮断する事故が4月 12 、28 日と2回も立て続けに起きており、高浜原発3・4号機ではこの間、経年劣化による蒸気発生器の配管の損傷や、1次冷却水漏れや送電トラブルによる原子炉の緊急停止など度重なる事故や不備が起きている。避難計画においては、今日的な感染対策に充分に配慮した避難先の確保はほとんどできていない。

このような危険な老朽原発の再稼働に同意した福井県知事に抗議するとともに、改めて政府・関西電力にすべての原発の再稼働を断念し、今すぐ廃炉を決定するよう強く求める。そして、有効な地方創生対策がなされず、地方が疲弊している中で、政府には、原発が廃炉になれば地域が立ち行かなくなるという地元の現状を速やかに改善する地域振興策を実施するよう求める。

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