兵庫県保険医協会

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神戸市営住宅アスベスト見落とし問題
再発防止へ検証求める 神戸市と懇談

2022.03.25

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協会役員(左奥)が、神戸市職員ら(手前)に検証委員会設置を求めた

 中央区の神戸市営住宅(下山手4号棟)の解体工事にあたり、危険なアスベストの見落としが協会の指摘により発覚した問題で、住宅の解体工事を前に、環境・公害対策部は3月1日、神戸市と懇談を行った。
 協会から、武村義人・森岡芳雄両副理事長、上田進久評議員らが参加。中皮種・じん肺・アスベストセンターの永倉冬史事務局長も参加し、神戸市議の森本真・西理・大瓦鈴子・高橋秀典各議員やメディア関係者も同席した。神戸市からは、住宅建設課と解体工事を請け負った業者、石綿除去業者、環境保全指導課が参加した。
 本解体工事をめぐっては、協会の指摘でアスベスト見落としが発覚して以後、アスベストの調査が改めて行われ、当初の解体業者との契約解除、再入札となった。複数回行ったアスベスト調査結果に相当数の不一致が認められ、その原因が不明のまま、1度でもアスベスト含有と判定された箇所はすべてアスベストがあるとみなした結果として、アスベスト対策が必要な施工面積が6.6倍に拡大し、契約金額が当初より5億円増加。協会は、調査の信頼性が担保されていないとして、調査結果の不一致やアスベスト見落としの原因について、第三者による委員会を設けて検証することを求めている。
 懇談では、請負業者が、住民説明会で用いた資料をもとに、解体工事の概要とアスベスト対策について説明。協会が求めていた工事期間中のアスベストの濃度測定や情報公開については、神戸市住宅建設課が工事現場以外にも4方位で測定を行うこと、住宅建設課のホームページで工事の情報は詳細に公開していくことなど対応すると説明した。一方、検証委員会の設置については、調査の精度を上げることにより防止できるとして、予定はないとした。
 森岡副理事長が「今回のケースから学ぶことは多くあるはず」、上田評議員が「全国で起こりつつある問題で、検証しなければ今後も続く」などと、協会から改めて、検証の必要性を強く訴えた。
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