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抗議声明 原子力規制委員会の福島第一原発汚染水の 海洋投棄認可に強く抗議する

2022.08.06

2022年8月6日

抗議声明

原子力規制委員会の福島第一原発汚染水の

海洋投棄認可に強く抗議する

 

兵庫県保険医協会

環境・公害対策部長

森岡 芳雄

 

 原子力規制委員会は7月22日の臨時会合で、東京電力福島第一原発から発生している汚染水(ALPS汚染処理水)の海洋投棄をめぐる東電の計画を認可した。福島の県民や漁業関係者、国民の多くが反対の声を上げる中での、この決定に強く抗議する。

 現在タンクに保管されているALPS汚染処理水の約7割は、処理が不十分でトリチウム以外の放射線物質が基準を超えて含まれている汚染水である。東電はトリチウム以外の放射性物質を基準値以下に引き下げて放出するとしているが、同社はこの真実について新聞で報道されるまで積極的に公表していなかった。万全な対策を謳いながら、柏崎刈羽原発で種々の事故、維持・管理・対策不備を起こし、核物質防備の杜撰・怠慢な対応から、運転禁止命令を受けるなど、住民との約束をことごとく反故にしてきた。東京電力がALPS汚染処理水の再処理を確実に行い、安全に今回の計画を遂行することができる企業だとは到底信じ難い。

 ALPS汚染処理水の処理方法について、政府・東京電力は陸上での保管延長について保管場所の確保が困難であるかのような印象操作を行い、海洋投棄の結論ありきで議論を進めてきたが、保管場所の確保は現状それほど困難なものではない。

 東電は住民との合意なしに汚染処理水の海洋投棄はしないと言明してきていることからもこれを反故にするような施設建設に原子力規制委員会がお墨付きを与えるような今回の認可は許されることものではない。

 われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、放射性物質による健康被害を軽視し、世界中に放射性物質をばらまく懸念のある汚染処理水の海洋投棄に係る施設建設の認可を撤回することを原子力規制委員会に求めるとともに、政府と東電には汚染水放出計画を断念することを強く求める。

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