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小野市福祉適正化条例が成立 廃止求め、改めて要請

2013.04.15

 小野市議会で「小野市福祉給付制度適正化条例」が可決、成立したことに対し、協会は4月6日の正副理事長会議で下記の要請文を確認し、小野市長・市議会議長・市議会議員へ送付した。


2013年4月6日

小野市市長 蓬莱 務 様
小野市議会議長 様
小野市議会議員 各位

兵庫県保険医協会理事長 池内 春樹

 

「小野市給付制度適正化条例」の廃止を求める


 小野市議会は3月27日、「小野市福祉給付制度適正化条例案」を可決した。
 その内容は、いたずらに生活保護等の受給を抑制し、かつ市民に監視社会を押し付けるものであり、県弁護士会の指摘のように憲法に抵触するおそれがある。当会はあらためて条例の廃止を求めるものである。
 この間、蓬莱市長は、「当たり前のことを条例にしただけ」などと居直っているが、県弁護士会はもとよりマスコミからも批判されているように、受給者・市民にとって、決して「当たり前のこと」ではない。小野市が施行している「いじめ等防止条例」では、いじめを「あらゆる人権侵害の根源」としているが、まさに今回の条例は「いじめの構造」とまったく同じである。あらためて、当会の見解を表明しておきたい。
 第1に、生活費を何に使うかは、兵庫県弁護士会が指摘しておられるように、最高裁判例で「世帯主等に当該世帯の家計の合理的な運営をゆだねているものと解するのが相当である」とされている通りであり、一般的に問題のない範囲での家計のあり方は、第三者が口をはさむ問題ではない。
 第2に、蓬莱市長は「依存症ならパチンコをやめさせて治療すればいいではないか」として、当会の見解に反論しておられるが、だからこそ「監視」などすべきではないということである。貧困世帯におけるギャンブル依存症問題は、単なる遊興費の問題ではありえない。専門的視点のない「監視」は、依存症の患者をさらに追いつめることになりかねず、高度に専門的な職能をもつ人が、きちんとかかわることこそが必要である。
 第3に、蓬莱市長は市民への通報義務を「見守り」と主張している。しかし「条例」が対象とする、「常習的に遊興費等により生活を維持できない受給者」とは、明らかに高度な個人情報であり、必然的に、市民が通報の義務を果たすためには、生保等福祉費受給者の高度な個人情報を、無関係な市民が知るという事態を想定せざるを得ない。福祉費の受給を口実に、プライバシーが踏みにじられ、市民が市民を「見守る」社会とは、監視社会そのものである。
 条例を機能させようとすれば、それは監視社会を招くことにならざるをえず、監視の実態はないというのであれば、それは生保バッシングを目的とした条例と言わざるを得ない。
 我々は、医療に従事する者として、生活保護受給者等の人権を守ると同時に、自由な市民社会を維持するために市条例を廃止することを重ねて求めるものである。

 

 

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