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参議院選挙特集 候補者の政見を聞く(2)

2013.07.15

 7月21日投票の参院選に向け、兵庫県選挙区の各候補に「開業医師・歯科医師の重点要求(案)」に対する見解を求めた。第2回目は緑の党グリーンズジャパンの松本なみほ氏の政見を掲載する。なお、その他の候補者からは回答がなかった。


安心して子育てできる社会に
緑の党グリーンズジャパン・松本なみほ氏

 松本なみほ氏は、患者窓口負担の軽減については、国家財政の都合で国民がしかるべき医療を受けられなくなるというのは問題だと述べた。
 その上で、緑の党は、社会保障の最終的な形として、個人に最低限の所得保障を行うためにベーシックインカムの導入をめざしているとした。氏はベーシックインカムの利点として、「生活保護にしても、高齢者医療にしても、その査定などに非常にコストがかかっており、条件を設けずすべての人にベーシックインカムを保障する方が無駄が少ない」と述べた。その財源として、高所得者層や大企業などへの課税を強化して税の累進性を高めることと、無駄な公共事業や議員報酬を削減する必要があると訴えた。
 医療分野についても、「検査漬け」や「押し付け医療」をなくすためにレセプト点検を強化して無駄な医療費をなくし、効率的に使えるようにすべきだとした。
 TPP参加について、農業がクローズアップされているが、医療にも重大な悪影響が及ぶとして反対の意思を示した。
 また、兵庫県が進めている県立こども病院のポートアイランドへの移転について「災害リスクが高いところへわざわざ移転させるなどナンセンス」と批判し、「多くの子育て世代がこの問題を知らない。ぜひ多くの人に知らせたい」と述べた。
 憲法改正については「真っ向反対」と述べ「改憲は戦争をして金儲けをしたい人たちが進めている」「96条を先に改定するというやり方も非常に姑息だ」と批判した。
 原発について、いくつかの政党が「経済原理によって原発はなくなる」などと訴えているが、地震などの災害は待ってくれない。今すぐに止めて廃炉を決断すべきだと述べた。財界の「経済のためにも原発が必要だ」という主張に対して、「ドイツでは、脱原発によって再生可能エネルギー関連の雇用が倍増している」と脱原発の経済効果を強調した。
 また、医師・歯科医師に対して「東電福島第一原発の事故に関連して、内部被ばくに関するデータを収集して発表してほしい。政府の妨害が予想されるが、一緒に協力したい」と述べた。
 最後に、「アベノミクスが典型だが、どの党も経済成長と言ってGDPを増やしさえすればいいという立場だ」とし、「それよりもフェアな社会をつくり、誰もが仕事をして、必要な医療を受けて、安心して子育てのできる社会をつくりたい」と決意を述べた。

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