兵庫県保険医協会

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神戸市長選挙 候補者との懇談 (1)

2013.10.15

 協会神戸支部は27日投開票の神戸市長選挙にあたり、候補者と懇談し、開業保険医師及び歯科医師の重点要求案を説明し、要求への理解と実現を働きかけている。10月3日には、貫名ゆうな氏、樫野孝人氏に、武村義人神戸支部副支部長、吉岡正雄同支部幹事が懇談した。両氏との面談のもようを紹介する。

財源は優先順位の問題
樫野 孝人(かしの たかひと)氏

 --政策アンケートに回答いただきましたが、ご意見をお願いします。
 保険医協会の要求とアンケートは見させていただきました。内容はその通りだと思います。違和感はありませんね。私の意見はアンケートに書きましたが、TPPについては、国民皆保険を守るというのが前提です。これができないなら反対すべきだと思います。しかし、皆保険を除いては、日本が取りにいくべきところもあるのではないでしょうか。
 原発ゼロについては、実は東日本大震災の前、4年前から政策に入れていました。「すぐにはゼロにできない」と言われる方もありますが、神戸では神鋼の火力発電がありますから、理論上は、神戸の電力は賄えます。これをさらに広げていければと思います。
 食とエネルギーは大きなテーマで、化石燃料はやめた方がいいと考えていました。
 消費税増税は反対です。その前にやることがいっぱいあると考えています。広島県で県庁の仕事をしてみて感じたのですが、ムダがいっぱいあるわけです。それが見えてきました。ですから、そういうものを放置して消費税増税を、というのは問題です。
 県立こども病院のポートアイランド移転については、個人的には反対ですが、すでに県議会で移転計画が成立していますので、市民の利便性を守ることを中心に考えたい。跡地に代替医療機関をもうけるなどですね。止められるものなら、止めたいという思いは一緒です。
 神戸空港への市税投入については、見えない情報がたくさんあります。ですから、中に入って精査してみて、残債処理のためにつなぎの市税投入がありえるかもしれないと考えています。
 --消費税そのものについては賛成という立場ですか。
 国も地方も、まだまだ無駄がいっぱいあります。まずその無駄の削減から始めるべきだと思います。
 --財源については、どのようにお考えでしょうか。
 4年前から、ハードからソフトへと言っています。財源は事業の優先順位の問題というのが、基本的な考え方です。メンテナンスが必要なハコモノもありますが、基本的には人と暮らしに予算を使っていきたいと思います。
 --三宮再開発やハーバーランドの活性化について、どうお考えですか。
 広島県で実際にやってきたことですが、観光客など400万人を増やして300億円の効果がありました。神戸では、今あるものを磨きなおして、1000万人を呼び込んで経済効果を800億円増やそうと言っています。神戸に来る人を増やすということで、その一つに三宮再開発がありますが、高層ビルをつくる気はありません。ハコモノを増やすという発想ではなく、緑のパークにしていくとか、今あるものを磨きなおすという発想です。
 --地下鉄を民営化するということですが、どういうメリットがあるのですか。
 地下鉄については、西神線が年50億円の黒字ですが、これを民営化・株式売却して、1500億円の借金返済、年間30億円の金利を削減し、住民福祉を充実させます。地下鉄の職員給与は800万円もあります。これを下げれば、利用料金も下げられると思います。
 --交通政策だけではありませんが、人にやさしい街づくりを期待したいと思います。今日は懇談いただき、ありがとうございました。

市民の暮らし守る市政への転換を
貫名(ぬきな) ゆうな氏

 --私たちの要求への見解をお聞かせください。
 「開業保険医師・歯科医師の重点要求(案)」には全面的に賛成です。国政の状況も含め、市民一人ひとりの暮らしを守るのが自治体の当然の役割です。震災以来の神戸市政には、福祉の向上という姿勢がまったく欠けています。
 TPPや原発、消費税など諸々の問題は、市民の命や暮らしを日常的に脅かすものです。自治体の責任者である市長が、こういうことはやめようと国に対してもしっかりと声をあげることが求められていると強く思っています。
 震災から20年近く経っても、いまだに暮らしの復興は進んでいません。とくに長田区では、住民の声を無視して進められた再開発の踏み台にされ、今でも展望をもてずに苦しんでいる方がたくさんいます。そのような市民の暮らしの実態をもとに自治体の役割を果たしていきたいと思います。
 原発事故問題に関しては、チェルノブイリでは事故の直後から現在まで27年間、無料で健康診断を続け、食べ物についても検査を続けています。それに比べて、日本では国が事故の重大性や国民への責任をどう考えているのか疑問であり、腹立たしく思っています。
 そうした中で市民のいのちや暮らし、子どもの成長を精いっぱい大事にする自治体が誕生すれば、国の姿勢にも大きな影響を与えるはずです。
 --公約実現のための財源はどのように考えていますか。
 現状でも不要不急の事業を見直せば、歳入の2%分はすぐに出てくると試算しています。こども医療費の無料化は他の自治体でも広がっていますが、神戸市でも予算の0.3%ですぐに実現可能です。すべてが一気に解決できなくても、市民を大事にする視点から予算を一つひとつ見直せば、市民の暮らしや福祉に回せる予算はもっと出てくるはずです。
 --子どもの医療費無料化の問題は他の候補者も掲げていますが、どう差別化を図りますか。
 私は保険医協会の先生方とも一緒に「こども署名」にも取り組み、実現のために実際に運動をしてきたことを訴えたいです。今回の選挙で他の候補者もこの問題を公約に掲げたことは、市民の切実な要求に基づく運動の成果です。
 また、今回の選挙の最大の争点であり一番の違いは、開発優先で、企業の誘致にばかり財政をつぎ込む市政からの根本的な転換を掲げていることです。震災以来の市政をひきつぐ姿勢では、転換はできません。
 --国保料が高くて払えないという人が非常に多くなっていますが、どうお考えですか。
 国保料は本当に高く大きな負担になっています。保険証をもっていないという市民も増えています。国庫負担の削減が一番大本の問題ですが、自治体では繰入金を入れて努力しています。ところが神戸市はこの繰入金が同じ政令指定都市と比べてもけた違いに少ないんです。市費からの繰入金を増やせば、国保料を引き下げ、保険証の未交付をなくすことができます。
 --三宮の巨大開発についての見解はいかがですか。
 一部の地域や、一部の企業に財政をつぎ込むのではなく、それぞれの行政区が良さを活かしてバランスよく発展していくことが必要です。地域の商店や中小業者が元気に発展し雇用を守っていくことが、いきいきとした街を作るための大切な視点です。
 --今日は懇談いただき、ありがとうございました。

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