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政策解説 ストップ 患者負担増(1) 受診時定額負担再び導入ねらう

2014.10.25

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 政府は「社会保障・税一体改革」の一環として多数の患者負担増計画を

めている。もし、これらが実施されれば、さらなる受診抑制を招くことになると、協会・保団連は、患者負担増を許さない請願署名(右下)に取り組んでいる。

 今号からそれぞれの制度改悪について解説を行う。第1回目は「受診時定額負担」をみていく。

 受診時定額負担とは、すべての患者に、これまでの窓口負担に加えて100円から数百円の定額負担を求めるものである。

 これは民主党政権下の2011年、政府・与党社会保障改革検討本部の下に設置された「社会保障改革に関する集中検討会議」で厚生労働省が提案したものである。その後、政府・与党社会保障改革検討本部がとりまとめ、閣議報告された「社会保障・税一体改革成案」にも盛り込まれた。
 この改悪は保団連をはじめ、日医など多くの医療団体や国民の強い反対で実施が見送られた。しかし、政府は再びその実施を検討している。
 2014年5月に財政制度等審議会財政制度分科会がまとめた報告書「財政健全化に向けた基本的考え方」では、「公的給付範囲の見直しについては、...更なる取組みが必要である。具体的には、患者負担・利用者負担の引上げという観点からは、一体改革の議論において一旦検討された受診時定額負担(外来受診時に、例えば1回100円など少額の定額負担を求めること)の導入について引き続き検討を進めるべきである」としている。 

ゆくゆくは4割負担

 政府は「例えば1回100円など」としているが、これまでの医療費窓口負担拡大の流れを考えれば、ゆくゆくは500円や1000円と高額になることも考えられる。
 定額負担が500円になれば、5000円の医療費がかかった場合、3割の1500円に500円を加えた2000円を患者は窓口で負担することとなり、実質4割負担となる(図)。
 健康保険法は、2002年に3割負担に改悪されたとき、「将来にわたって患者負担は3割を限度とする」と附則で明記した。受診時定額負担の導入は、国民との約束に反するものである。

受診抑制による医療費削減が目的

 政府は100円の定額負担を導入した場合、1300億円の医療費削減ができるとしている。その根拠には、患者負担が増加すると受診行動が変化し、受診率が低下するといういわゆる「長瀬効果」も含まれており、政府が受診抑制を意図的に起こそうとしていることが伺える。
 すでにこの間の窓口負担増や格差拡大で受診抑制が増加しており、保険証を持っているにもかかわらず、病気が悪化するまで医療機関を受診せず、患者が死亡するケースさえある。
 受診時定額負担が導入されれば、この傾向にさらに拍車がかかることは明白である。医師として、患者の命を危険にさらすこの制度改悪に断固反対しなければならない。
(つづく)

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