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地域医療構想 協会の意見受け 県「病床削減を先行させない」

2016.11.15

 2025年の必要病床数などを推計する「兵庫県地域医療構想(案)」について、県が実施したパブリックコメントで、協会が、推計方法の問題点や地域医療の実態と乖離していることなどを指摘したところ、意見の一部が反映された。詳細を紹介する。

 パブリックコメントは、県が今年6月30日から7月22日に実施したもので、35の団体や個人から104件の意見が寄せられた。そのうち、10件は協会の意見となっている。
 協会が提出した意見のうち、5件については「ご意見を反映します」「ご意見を受け修正します」とされ、1件が「今後の課題」、1件が「その他」とされた。その他の意見については、「本文の趣旨に一致」しているとされた。県はそれぞれに「考え方」を寄せている(表)。

推計方法「更新を検討」

 2025年の機能別病床必要数のもととなる、厚労省による推計方法の根拠が薄弱であるとの協会の意見に対し、県は「今後、信頼に足るデータが得られれば、更新を検討する」と回答している。
 また、地域医療構想の策定について、「地域住民に十分に説明しその理解を得る、住民、医療関係者の意見を尊重する」べきであるとの協会の意見に対しては、「ご意見を反映します」として、地域医療構想に「県民・関係団体等への情報提供と、その知見の集約」を追記するとしている。

在宅の充実なしに病床削減行わない

 2025年の在宅需要について、「圏域によっては2倍近い在宅需要が見込まれ、...10年程度でそうした医療提供体制を確実に整備できるのか疑問である」と指摘したことに対しては「在宅医療の充実は、病床の機能の分化・連携の前提として位置づけており、受け皿としての在宅医療が不十分なまま、病床削減を先行することはない」と回答した。
 これは、介護施設の整備が不十分な地域や、在宅医療を行うことが難しいへき地などでは、公立病院の統廃合や病床削減を行わないということを明言したもので、今後地域の病院や病床を守る上で非常に重要な見解である。
 また、「医療需要は数年後にピークを迎える状況にあり、現状よりも少ない病床数で対応が可能であるとは考えられない」との意見に対して「ご意見を反映します」とし、「不足と見込まれる機能の病床については充実を図る必要がある」と構想に追記するとした。

阪神北の小児救急「今後の課題」

 地元の会員からの具体的な声を反映した「阪神北医療圏においては、平成26年4月から1年間に時間外の小児2次救急は78.3%が他の圏域の病院に頼っており、安心して子育てできる環境とはとても言えない」という協会の意見については、「今後の課題」として、「保険医療計画本体の次期改定において検討する」との回答を得た。
 このように一部ではあるし、不十分ではあるものの、県が協会の意見を取り入れ構想を修正したこと、修正に至らなかった項目についても協会の意見にそった「考え方」を県から引き出したことは重要である。
 今後も協会は、県の地域医療構想策定を注視しながら、実際の運用についても地元の会員や住民の声を反映させるよう、運動をさらに進める予定である。協会以外の意見など、詳細は県のホームページで公開されている(https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf15/documents/pbcm.pdf)
 

表 兵庫県地域医療構想(案)に対する協会の意見と県の対応

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