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協会 理事会声明を発表 「マル老」対象者削減案は撤回を

2017.01.25

 協会は1月14日の第1051回理事会で、兵庫県が発表した老人医療費助成制度の廃止案に対して、「低所得者2」の「廃止」に強く反対するとの声明(下記)を採択し、報道機関各社に送付した。
 県は、「最終2カ年行財政構造改革推進方策[最終2カ年行革プラン(第一次案)]」の中で老人医療費助成事業を廃止し、新制度に切り替えるとしている。しかし、新制度の内容は基本的に現行制度と変わらず、異なるのは「低所得者2」の要件に、「要介護2以上」が追加されることだけ。
 この要件追加による影響について、県は「対象者は数百人になる」との見込みを明らかにした。この見込みは昨年12月22日、協会も参加する「県民いじめの行革ストップ!要求実現連絡会」が毎年行っている県との懇談で、県が示したもの。
 老人医療費助成制度の対象者は今年度、「低所得者1」が1万2千人、「低所得者2」が8千人で合計2万人。井戸県政がスタートした2001年には20万人いた対象者は、すでに10分の1に削減されている(上図)。今回の県の行革案では、「低所得者2」は8千人から数百人まで削減されることになり、まさに実質的な廃止に等しい。
 この廃止案について、県はパブリックコメントを実施したが、期間は12月14日から1月6日までと1カ月もなかった上、年末年始をはさみ、すでに終了している。協会はいち早く、制度の維持を求める意見を提出したものの、県当局には県民の声に耳を傾ける姿勢が欠けている。
 協会は、1月16日から会員に院長署名を呼びかけており、集まった署名を1月19日に県当局に提出した(次号、詳報)。また、協会が県内の市民団体とつくる県社会保障推進協議会でも団体署名に取り組むことを決定している。予算案が審議される2月議会に向け、「廃止」案の撤回を求めて、県への働きかけを強めることにしている。

声明全文
県行革最終2カ年プラン第一次案
老人医療費助成制度「低所得者2」の「廃止」に強く反対する

 兵庫県は、昨年末「最終2カ年行財政構造改革推進方策[最終2カ年行革プラン(第一次案)]」を発表し、この中で老人医療費助成事業を廃止し、新制度に切り替えるとしている。旧制度から新制度への、実際上の変更点は、現行制度の「低所得者2」の所得制限に、さらに「要介護2以上」という身体的条件を追加するものである。
 県当局は、現在の「低所得者2」対象者約8千名に対して、新制度での対象者は数百人程度になるとの見込みを示している。これは、実質的な「低所得者2」区分の廃止にほかならない。そもそも「低所得者2」の所得制限は、「(1)市町村民税非課税世帯で、(2)本人の年金収入を加えた所得が80万円以下」というもので、生活保護水準以下の低所得者を対象にしている。これにさらに「要介護2以上」などという条件をつける必要がどこにあるのか。まさに、廃止のための要件強化といわざるを得ない。
 県が掲げる「健康寿命の延長」や、「元気な高齢者の増加」などは、「低所得者2」廃止の理由にはならない。これまで制度が想定していたのは、月額5万円程度の年金では生活することが難しく低賃金のパートタイム労働などをしている高齢者だった。今回の要件強化で、こうした高齢者が医療費負担を敬遠して受診抑制を行えば、疾病の重篤化を招くことになる。これらの人々にわずかでも医療費を補助し、受診を促すことには、疾病の重篤化とそれによる就業困難を防ぎ、生活を守るという大きな意義がある。
 井戸知事のもとで、老人医療費助成制度は、5回にわたる所得制限の強化が行われ、対象者は、前県知事時代の20万人から10分の1の2万人まで削減されてきた。
 地域医療の拡充を望む開業医師・歯科医師の団体として当会は、これ以上の老人医療費助成制度の改悪には断固反対するものであり、「低所得者2」への身体条件の追加は、撤回することを強く求めるものである。
 

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図 対象者数の推移
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