兵庫県保険医協会

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主張 「みんなでストップ!患者負担増」 窓口負担の問題点共有し署名で計画止めよう

2018.11.25

 この秋、協会は「みんなでストップ!患者負担増」の署名活動を行っている。署名を集めていただいている会員には感謝するとともに、目標に向けてさらなるご協力をお願いしたい。
 政府は医療費増加に伴う財源不足を、患者窓口負担増で補おうとしているが、公的医療保険においてその考え方には問題点が多い。
 第一に、「受益者感覚」や「負担と給付のバランス」を強調するが、選択不可能な医療「給付」を必要とする患者は「受難者」であり、財源不足の「負担」を付け回すべきではない。
 社会保障は、「能力に応じて負担し、必要に応じて給付を受ける」のが原則である。負担能力は患者の所得を指すものではなく、給付の適否は、患者が懐具合と相談して決めるものでもない。公的保険は社会保障制度であり、民間保険における「給付・反対給付均等の原則」はなく、結果として、垂直的再配分機能が組み込まれている。患者窓口負担金額によって、損得勘定を意識させる方向は慎みたい。
 第二に、負担増は「受診抑制」を確信犯的に内包している。いわゆる「長瀬効果」であり、制度変更に伴う抑制額と同程度が見込まれている。支払い側にとっては願ってもない効果であるが、これらの受診抑制は、低所得者や病弱者を中心に生じる。
 日常経験する「もっと早く受診すればよかった」の意味するところは、病気の早期発見や治療の機会を逃し重症化に至った後悔と責任である。患者への追加負担により、経済的弱者・病弱者が給付側から排除され、不幸な結果に陥るという構図は、公的保険として本末転倒である。
 第三に、窓口負担が上がれば上がるほど、高所得者と負担のない患者が医療機関へのフリーアクセスを確保し、これまで以上のモラルハザードとなる。
 最後の問題点は、患者さんの属する保険や年齢や負担能力により、窓口金額に異なる負担率を設ける現状そのものである。これらは、国民皆保険制度が育んできた公平性や平等性を損ない、分断された保険者間、世代間や所得階層間に対立をもたらす。世界的にも珍しい制度設計である。
 これらの患者窓口負担の原則とその問題点を理解、共有し、患者窓口負担増加には反対を続けよう。
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