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主張 統一地方選挙は社会保障充実の好機

2019.03.25

 地方と都市の二極化が進んでいる。地方が過疎化する一方で、都市部には人口が集中する。弱る地方財政を安定化させるため、自治体合併が進み、地方創生がうたわれているが、真の地方分権はなかなか進まない。社会保障の充実は、国の責務だと憲法に記されているが、国は社会保障費抑制の方針のもと、〝分権〟と称して都道府県に押し付けている。市町村も身近なサービスを提供しているが、国の社会保障抑制方針から外れることは難しくなっている。

 医療・介護・子育て・福祉は、地域住民の生活を支える基礎であり、それらの整備は、住む町を選択する際の比較要素となる。医療・介護の充実や子育てに対する手厚いサポートにより、住民の流入、人口増加を実績としている地方自治体もある。また、地方の雇用に大きな影響を及ぼすのも医療・福祉分野であり、若い就業者が多く、支え手確保のためにも、この分野の充実が必要である。地方自治体の社会保障政策は、地域の考え方を表し、自治体間格差の一因となる。
 今後、医療・介護においては、保健医療計画、地域医療構想の策定と推進、地域包括ケアシステムの構築、国保運営と法定外繰り入れ、自治体病院の運営、介護保険の地域支援事業など、県や市の役割は多岐にわたり権限が強化される。
 医療提供体制では、県の「地域医療構想調整会議」や「地域医療対策協議会」では、病床数規制、高額医療機器の配置に加え、医師数・診療科偏在解消のために、診療所が提供する医療の内容までがコントロールされる可能性がある。さらに、医師法・医療法改正により、医師確保対策としての目標医師数の設定、医師派遣調整、大学医学部の地域枠・地元枠設定、研修病院の定員設定など、詳細にわたって県が主導し、地域の医師や医療機関への影響は大きい。そのうえ地域別診療報酬の特例までもが実行されるようなことになれば、財源面までもが県にコントロールされる。
 地域の医療提供体制はもちろん、給食費、子ども医療費窓口負担、国保保険料・介護保険料などの軽減、医療・介護・福祉・子育て施設の充実、保育士・介護士など待遇改善、障がい者福祉充実など、地方自治体が取り組むべき課題は多い。
 4月には統一地方選挙が行われる。強い推進力を持つ首長と、決定権を持つ議会を構成する議員の社会保障に対する考え方と政策が地域を方向づける。社会保障が充実しない自治体に未来は見えてこない。
 社会保障の充実に力を注ぎ、住民の生活を大事にし、地域の発展を実行するのはどの政党、どの候補者なのか。よく考えて投票しよう。
 社会保障充実のためには国政選挙ももちろん重要である。夏の参院選で、社会保障の充実を掲げる政党、候補者を一人でも多く当選させよう。 


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