兵庫県保険医協会

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各党の国会議員ら招き政策研究会 社会保障充実の大道を歩もう

2021.10.05

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桜井議員が「立憲民主党のZEROコロナ戦略」について講演

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各党の政策とコロナ対策について講演する(上から)清水・福島議員と辻・元議員

 新型コロナ禍で明らかになったこれまでの医療費抑制政策の転換や今後の日本社会のあり方が争点となる衆議院選挙が近づいている。協会は各党の医療政策を会員に紹介し、投票の参考としてもらうため、各党の議員や予定候補を招き政策研究会を開催した。9月11日に清水忠史衆議院議員(共産)、12日に福島瑞穂参議院議員(社民)と辻恵元衆議院議員(れいわ)、25日に桜井周衆議院議員(立民)がそれぞれ講演した。なお、自民は日程調整中。公明、国民、維新各党の国会議員は、要請を行ったが、許諾が得られなかったため、インタビュー等でこれらの党の政策を紹介する。

立憲民主党
政権交代で危機管理に強い政権を

 「立憲民主党のZEROコロナ戦略」と題して講演した桜井周衆議院議員は、「ZEROコロナとはウイルスや感染者をゼロにするということではなく、適切な対策により台湾やNZ、豪州のように感染拡大の繰り返しを防ぐことで早期に通常に近い生活・経済活動を取り戻すということだ」と解説。「2009年に発生した新型インフルエンザを収束させたのは政権交代後の民主党政権だった。新型コロナ禍にあたって自公政権は当初、民主党政権が整備した新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づいて新型コロナ対策を進めて、マスク等の感染防護具は民主党政権下での備蓄を利用した。彼らはそうした備蓄すら忘れていた」と強調。政権交代で実際に危機管理を行える政権をつくると決意を述べた。
 また、参加者からの「政府はさまざまな対策を取っているように見えるが、実際はどうなのか」との質問に対し、桜井氏は「政府・与野党連絡協議会が設けられ、そうした場で野党から『特別定額給付金の対象を全国民にするべき』との意見や、最近では『往診や外来での中和抗体カクテル療法を認めるべき』との意見を繰り返し出し、政府が重い腰を上げるというのが実態。にも関わらず、政府や与党がそれを実績として宣伝している」と実態を明らかにした。さらに、現在の野党共通の取り組みとして、医療従事者等への再度の慰労金支給を行う法案を提出したことや、収入の減った全ての医療機関への経済的支援を求めていること等を紹介した。

共産党
国会論戦で政府のコロナ対策を充実

 清水忠史衆議院議員は、重症・中等症以外の患者は「自宅療養」を基本とするという政府の方針転換について撤回すべきだと述べた上で、共産党の新型コロナ対策として、臨時の医療施設をつくり、医療資源を集中し、病床確保に全力を上げるとした。より多くの医療機関から協力を得るための具体的方策としては、「脅しや命令ではなく、医療機関への減収補填と医療従事者への経済支援こそ必要だ」と強調した。また、一部マスコミの野党に対する「政府への批判しかしていない」という論調について「コロナ対策の前進は決して政権の善意によるものではなく、野党が多くの国民とともに声を上げた結果だ」として、菅首相から「生活保護は権利」との答弁を引き出したことや雇用調整助成金の対象拡大などの実績を示した。総選挙での主要政策として、医療や社会保障の充実とともに消費税減税や自然と共生する経済社会やジェンダー平等の実現等を挙げた。

社民党
世界中で注目される社会民主主義を日本でも

 福島瑞穂参議院議員は、新型コロナ禍を受けても政府が医療法を改悪し、195億円の消費税収を使って病床削減を促進することや75歳以上の高齢者の医療費窓口負担を2割にすることなどを批判。
 世界の社会民主主義国の政策等を紹介し、新自由主義から社会民主主義的な政策の転換の必要性を訴えた。総選挙に向けた具体的な政策として、法人税の引き上げや所得税の累進課税を元に戻して財源を確保し、医療や介護などケア労働の労働条件などを改善していくと述べた。

れいわ新選組
れいわ新選組を軸に政権交代めざす

 辻恵元衆議院議員は、「3カ月でコロナを封じ込める」というれいわ新選組の新型コロナ対策を紹介。PCR検査の最大能力を一日あたり100万回に増やすとともに2020年に遡って医療機関の減収補填を行う、医療関係者に危険手当として1日あたり2万4千円を給付するとした。
 また、経済政策として、消費税の廃止や教育の無料化、中小企業へ政府が補償を行った上で最低賃金を全国一律1500円にすることなどを挙げた。辻氏は現在の社会状況について、「若い人たちは明日がどうなるか分からないから努力する意味がないと思っている。一方で団塊の世代は危機感を持たずに政治的なことから遠ざかっている」と問題視。れいわ新選組が今回の衆議院選挙で5議席以上を確保し、来年の参議院選挙で野党の軸となった上で、次の総選挙で93年に細川内閣が誕生した時のようにれいわ新選組がキャスティングボードを握り一気に政権交代をめざすと展望を述べた。

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