兵庫県保険医協会

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診療報酬や支援金による強引なマイナ保険証利用促進にNO! リニューアル署名にご協力を!!

2024.03.15

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デザインをリニューアルした「現行の健康保険証を残してください」署名用紙

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改定冊子とともに3月下旬にお届け
全国版の「クイズで考える日本の医療」

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防衛費増によるさらなる医療費抑制の問題点について解説する新パンフレット

 政府が強行を狙う保険証廃止に対抗し、現行の保険証を存続させるために、協会・保団連はこれまで全国で40万筆、兵庫で1万筆超を集めた「現行の健康保険証を残してください」請願署名をリニューアルした。すでにご協力いただいた先生にも、さらにご協力を賜りたい。他にも、保険証廃止とマイナンバーカードの保険証利用について、クイズで学べて景品が当たる「クイズで考える日本の医療」もスタートする。

 全体でマイナス0.12%となった今回の診療報酬改定の特徴の一つとして、「マイナ保険証利用促進」が挙げられる。具体的には、新設された「医療DX推進体制整備加算」は、オンライン請求とオンライン資格確認を行うことの他、電子処方箋の発行や電子カルテを共有できることを求めるとともに、マイナ保険証の利用率が一定水準以上である医療機関に加算を行う。また、在宅医療でも「在宅医療DX情報活用加算」を新設する。これまでの「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」は名称を「医療情報取得加算」に変更し、再診時の評価を新設する。また、診療報酬とは別の枠組みで、マイナ保険証の利用率が、2023年10月から5%ポイント以上増加した医療機関等を対象とした支援金制度も導入される。
 この背景には、政府が今年12月で保険証を廃止するとしているものの、医療機関におけるマイナ保険証の利用が全く進んでいないという事情がある。
 保険証廃止については、昨年の世論調査では、7割が延期や反対を望んでいる。医療機関では、政府の「総点検」後にもトラブルが相次いでおり、協会の調査では、9割以上が延期や反対を望んでいる(詳細はこちら)。
 保険証廃止に伴って、資格確認書が発行されることになるが、マイナ保険証を持たない人にのみに交付される予定であり、保険者の業務はこれまでの保険証発行に比べ煩雑となる。万一、発行がされない被保険者が発生することになれば、国民の受療権が侵害され、一部の人の命と健康が脅かされかねない。
 政府がここまで保険証廃止に固執するのは、マイナンバーカードを普及させるためだといわれている。マイナンバーカードには、個人番号以外に電子証明書シリアル番号が内蔵されている。この番号は法的に利用が厳重に制限されている個人番号とは異なり、民間も含めて利用が可能である。民間大企業は、これを利用し医療やその他の個人情報を一元管理し、マーケティングや新製品開発等に活かそうと考えている。
 また、不具合が発生し続けるマイナンバーシステムは、IT・システム系企業にとって、永遠に改修費を得ることのできる公共事業となっている。マイナンバーシステムの開発・改善・保守管理を巡っては、大企業による自民党への献金、官僚への天下りポストの用意が行われており、新たな利権構造が形づくられている。
社会保障切り捨ての背景にある財界・米国言いなり政治
 こうした財界・大企業言いなりの政治は、保険証廃止だけではなく、企業の社会保険料負担抑制のために医療・社会保障の給付削減、負担増を繰り返してきた。
 さらに、近年は国際情勢の不安定化を理由に、アメリカ言いなりの防衛予算増にも躍起になっている。急な防衛予算増のためには、さらなる医療・社会保障費抑制は必至と言われている。協会では、こうした政治の問題を大きな視点で解説したパンフレット(上)も用意した。ぜひご一読いただきたい。
※署名用紙や「クイズで考える日本の医療」チラシ、パンフレットは、診療報酬改定の冊子に同封してお届けします。追加注文は、電話078-393-1807まで
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