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「コントロールしやすい理想の義歯」 5月歯科定例研究会感想

2012.07.04

5月歯科定例研究会・感想文

コントロールしやすい理想の義歯
 

 歯科部会は5月27日に協会会議室で歯科定例研究会「吸着マニア! 安定してよく噛める総義歯の臨床」を開催。仙台市・くにみ野さいとう歯科医院院長の齋藤善広先生を講師に招き、106人が参加した。参加者からの感想文を紹介する。

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 総義歯、特に下顎総義歯の安定となると誰しも苦労するところとみえ、当日は多数の先生が参加されました。
 総義歯は義歯床の外形、咬合採得、人工歯配列の3要素からなり、吸着して咀嚼時に安定する義歯にするには、この3要素を確実に行い全周封鎖、陰圧形成の維持が必要です。
 まずはフレームカットバックトレーによるスナップ印象からスタートし精密印象に移りますが、吸着する義歯の外形は、患者さん主導、閉口機能印象ということで、今までイメージしていたものより小さく感じました。
 咬合採得は咬合高径、咬合平面、水平的位置をろう堤でのタッピングとゴシックアーチ描記も用い決定しますが、実際の診療風景をビデオで見せていただき、人工歯の配列もいろいろな目安を教えていただき大変参考になりました。
 これまで、できるだけ大きな外形の支持型の義歯が理想かと思ってきましたが、床縁が長すぎて後で削除することもしばしばです。吸着型の義歯は、他の軟組織と調和するコンパクトな外形と適切な咬合様式で機能時に安定し、患者さんがコントロールしやすい義歯。むしろこれが理想といえるでしょう。
 今後高齢化した総義歯患者さんがますます増え、高度吸収症例、難症例も増えると思われますが、顎間関係もコンピューター上で作ってくれるような、義歯のCAD―CAM時代が到来するかもというお話を伺い、待ち遠しい気がしました。      【尼崎市 N歯科】

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