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6月歯科定例研究会感想文 「顎顔面外科治療の最新事情」

2012.07.20

 6月歯科定例研究会感想文 「顎顔面外科治療の最新事情」

 

 P1010009.JPG               歯科部会は6月24日、歯科定例研究会「閉塞性睡眠呼吸障害症状の改善を目的とした顎顔面の外科的矯正治療について」を協会会議室で開催した。名古屋大学大学院医学研究科頭頸部感覚器外科学講座顎顔面外科学講師の服部宇先生を講師に招き、26名が参加した。参加者の感想文を紹介する。

 

 睡眠時の呼吸障害の治療についてお話しいただきました。
 まず、気道というものは、骨構造物(container)の中の軟組織(meat)に包まれて存在するという考え方を示されました。これが呼吸障害を治療していく上で、重要な考え方になっていると思いました。
 乳児の哺乳時の舌運動や離乳期の食事の与え方は咀嚼や姿勢に影響を及ぼします。それにより、上下顎の筋や骨格が劣成長となり、口呼吸、舌運動の異常、口唇の過緊張や弛緩、歯と顎骨の不調和を発現する小児が増えているのです。
 最近、鼻呼吸・咀嚼嚥下がスムーズにできない小児が増えていると私自身も感じており、大変興味深く聞かせていただきました。
 後半では、00~09年の顎顔面の外科的矯正治療について、様々な症例を示しながら具体的に解説がありました。
 2010年に入ると、形成外科がチームに加わりました。そのためそれまでの睡眠時DynamicMR画像診断などに加えて、咽頭鏡視などによる診断ができるようになり、上下顎の反時計回りの移動が良い結果につながっています。
 最近では、軟組織対象のPhaseⅠ治療を行う前に、気道を抱えるcontainerをまず顎矯正外科手術で広げた方が、効果的なのでは? という考え方に変わりつつあるそうです。
 講演終了後も、参加者より活発に質問があり、呼吸障害に対する顎顔面外科治療の最新の知見を得るとてもいい機会になったと思いました。    【宍粟市・歯科   工藤 桃子】

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