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2月歯科定例研究会「摂食機能療法」・感想文

2013.04.03

<2月歯科定例研究会「摂食機能療法」 感想文>


「通院困難な患者にあわせた義歯調整を」

 歯科1302柿木.JPG歯科1302風景.JPG                                                                                                     歯科部会は2月17日に兵庫県学校厚生会館で、九州歯科大学・摂食機能リハビリテーション学分野教授の柿木保明先生を講師に、定例研究会「歯科から支援する摂食機能療法の実際」を開催。歯科医師・歯科衛生士120人が参加した。参加者の感想文を掲載する。

 

 柿木先生は2年前と3年前にも歯科定例研究会に来ていただき、口腔乾燥症と漢方処方についての講演をしていただき、その時も大変勉強になりました。今回は摂食機能療法の実際と題しての講演でした。私自身も摂食機能療法についてくわしく知りたいと思っておりましたので、大いに期待して聴講いたました。
 巷に広く使われている「摂食嚥下」という語句は定義が間違いで、本来「摂食=捕食+咀嚼+嚥下」であり「咀嚼」がないがしろにされていると、現状を強く憂いておられました。
 その原因の一つに、咀嚼にとても大切な義歯調整が施設や病院でうまくいっていないことを挙げられ、歩いて来院できる高齢者への従来の義歯調整方法では対応できない高齢者が、現場では増えてきているので、それに即した調整方法を習得する必要があるとのことでした。
 今まで適合が良かった義歯が、適合が悪くなっている場合、従来は主に顎堤の吸収による不適合を見ているだけで良かったものが、通院困難な高齢者の場合、通院できる高齢者に比べて、血液循環が低下しており、微小な浮腫や歯牙のわずかな挺出により、床粘膜面にDulができたり、こう歯の微小な挺出により義歯の不適合が起こることがあるという知識を持つことが必要があるとのことでした。
 また摂食時にのみ義歯を使用するようなことになると食事のわずかな時間以外、義歯がない分、顎位が低下している状態で過ごす時間がほとんどとなり、それは急に食事の時だけ顎位が高くなった状態となり、ただでさえ高齢で、筋力のない入所高齢者の場合、舌が嚥下位まで上げることができず、かえって咀嚼嚥下ができなくなってしまうのが多いとのことでした。
 そう言われれば私の往診先の施設でも、義歯の取り扱いに関して、食事の時にだけ着けさせて、食後は外して一括管理しているところがほとんどですし、それが当然のように職員の方々はおっしゃいます。管理手順の簡便化のためには致し方ないのかもしれませんが、もう少しどうにかならないかとも思います。
 介護士、看護師の職員の人にも納得してもらえるような説明ができ、歯科医療が介護の現場でも大切であると常に自分自身に誇りを持って言えるようになるためにも今回の講演はとても勉強になりました。またこのような講演会をしていただき常に新しい知見を習得したいと思いました。   【須磨区・歯科 坂口 智計】

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