兵庫県保険医協会

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<談話>2014年歯科診療報酬改定について

2014.03.04

<談話>2014年歯科診療報酬改定について

運動による一定の改善をかちとったが、歯科医療費の総枠拡大にほど遠い


                                   兵庫県保険医協会歯科部会

 

 今次歯科診療報酬改定は、消費税増税補てん分を除くと0・12%増となった。これは、前回改定を大幅に下回るものであり、歯科医療危機を打開し、20年近くにわたり2兆6000億円台に抑え込まれた歯科医療費の総枠拡大にはほど遠い改定である。
 協会・保団連は、そもそも消費税損税の解消のためには、患者負担・保険料負担の増大を招く診療報酬での補てんではなく、ゼロ税率の導入を求めている。今次改定は医療界が求めるゼロ税率の要望を無視するとともに、実質的には損税補てんにも至っていないという点で、二重の意味で不当な改定である。(中医協・医療機関等における消費税負担に関する分科会・提出資料によると、消費税5%の損税は、歯科の個人立診療所1件について年72・1万円。8%では115万円に達する)
 協会・保団連では、「保険で良い歯科医療」の実現を求める請願署名を全国で過去最高の34万筆集めるとともに、診療報酬の不合理是正や抜本改善を求めて厚労省交渉や国会行動などを重ねてきた。その結果、歯科疾患管理料の文書提供の見直し、訪問診療時の著しく歯科治療が困難な患者に対する評価の見直し、歯周治療用装置の要件緩和、在宅かかりつけ歯科診療所加算の新設、周術期口腔機能管理料の点数引き上げや医科歯科連携の評価など、一定の改善がみられた。
 しかし、長年据え置かれている基礎的技術料の大幅引き上げが見送られた。また、在宅医療の充実を重点課題としているものの、訪問診療の20分要件は撤廃されず、同一建物内2人以上の歯科訪問診療料が大幅に引き下げられた。
 義歯新製後の管理料・調整料が「歯科口腔リハビリテーション料」に変更・包括され、実質的な引き下げとなるとともに、医学管理からリハビリの流れが作られ「医療保険から介護保険へ」の誘導が危惧される。
 先進医療技術からの保険導入は、CAD/CAM(コンピュータで模型を読みとり、歯冠補綴物を削り出す装置)冠や歯科用CT撮影装置および手術用顕微鏡を用いた歯根端切除術など、一部の歯科医療機関でしか算定できないものにとどまっている。安全性と有効性が認められる先進医療技術はすみやかに保険導入すべきである。
 他方、うがい薬のみの処方について保険給付から除外する内容が盛り込まれており、これをてこにしていっそうの保険外しが狙われかねない。
 また、歯科技工加算はごくわずかの引き上げに留まり、小規模・零細な歯科技工所、長時間・超過酷な労働環境におかれている歯科技工士を支援するものにはなっていない。
 歯科をめぐる矛盾の根源には、長期にわたる低医療費政策がある。今次改定でも歯科医院経営の改善はもとより、歯科医療を支えている歯科技工士と歯科衛生士の就業改善にも到底いたらず、歯科医療危機はいっそう深刻となる。
 協会は、窓口負担大幅軽減・保険範囲の拡大・診療報酬の改善実現へ、患者・国民とともに「保険でより良い歯科医療」を求める運動を引き続き強めていく。

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