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薬科部文化講演会「統合医療における植物療法(ハーブ・アロマ)」感想文

2010.12.05

ハーブは 医薬品の起源!

 薬科部は11月6日、文化講演会を開催。「統合医療における植物療法(ハーブ・アロマ)」をテーマに、グリーンフラスコ株式会社代表の林真一郎先生が講演し、68人が参加した。参加者の感想文を紹介する。

 「ローズヒップティー」をご存知ですか? きれいな赤ワイン色のビタミンCがたっぷりのハーブティーです。講師の林先生から提供されたこのお茶を味わいながら、秋恒例の薬科部文化講演会が始まりました。林先生はメディカルハーブやアロマセラピーなどの植物療法に、薬剤師の立場から取り組んでおられます。
 普段、私たちが口にしている野菜や果物も、ポリフェノールやカロテノイド(植物化学成分)を含みます。医(薬)食同源と古くから言われるように、植物療法の知識を知らぬ間に生活に役立たせているのです。抗酸化物質であるポリフェノールは、植物が自らを紫外線から守るため作っているもので、皮に多く含まれていると教えていただきました。
 近代・西洋医学と植物療法や心理療法、音楽療法などをまとめて、健康を維持し自然治癒力に働きかける療法が、統合医療です。約20年前にアメリカ・アリゾナ大学アンドルー・ワイル博士が提唱したとして知られています。
 偶然ですが「女性医師・歯科医師の会」が12月に上映会を開催するドキュメンタリー映画では、ワイル博士の「自発的治癒力」が紹介されます。林先生と旧知の仲という服部かおる先生(ワイル博士から統合医療について学ばれた)も上映後に講演されますが、今回会場に駆けつけてくださいました。
 医薬品(単味成分)の起源となったハーブ(植物)は、疾病の予防・治療に役立ち健康の維持増進をもたらします。1985年にイギリスから日本に紹介されたアロマセラピーは、精油を芳香浴剤、蒸気吸入剤、オイルマッサージ剤、入浴剤などに用います。ハーブティーは植物化学成分を使うフィトセラピーの中の茶剤です。ガラスのティーポットでいれる「おしゃれな」飲み物と思われているかもしれませんが、林先生は「日本茶と同じように陶器のきゅうすでいれてもかまいません」とおっしゃっていました。
 最後に先生から教えていただいて、ぜひ作ってみたいと思った、欧米で「インフルエンザの特効薬」と呼ばれている、エルダーフラワー(スイカズラ科の和名セイヨウニワトコ)の花弁のハーブティーをご紹介しましょう。エルダーフラワーの花弁3gとローズヒップ3gに熱湯200ml、フタをして3分間抽出。できるだけ熱いものをフーフーして飲むのが一番良いそうです。これで、この冬のインフルエンザを乗り切れることでしょう!!
【伊丹市・薬剤師 長光 由紀】

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