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第94回評議員会での理事長あいさつ

2018.11.18

兵庫県保険医協会第94回評議員会 2018年11月18日 於.兵庫県保険医協会会議室

 

患者窓口負担の問題点共有し反対続けよう
兵庫県保険医協会理事長 西山 裕康

 

 本日は、お忙しい中、第94回評議員会にご出席いただき有難うございます。また、平素は評議員として、協会の活動にご理解を賜り有難うございます。
 最近の情勢と協会活動について、一言述べさせていただきます。
 政府は6月に骨太方針を決定しました。消費税の10%への引き上げも表明し、社会保障費の抑制路線は続きます。
 消費税の2%引き上げが行われれば、家計負担は5.6兆円程度増えますが、「低所得者対策」「景気対策」としての軽減税率などを差し引けば、負担は1兆円程度に軽減されるとの試算もあります。景気対策としての公共事業の声も聞こえ、これでは財政再建も社会保障充実も絵に描いた餅です。
 低所得者を中心に景気対策が必要なのは、6年たっても、アベノミクスによるトリクルダウンが存在しなかったことを自白したようなものです。首相が胸を張る好景気が広く国民にいきわたっているのなら、2%の増税など問題ないはずです。
 そして、何よりの景気対策、低所得者対策は増税の中止です。
 一方、医療における控除対象外消費税への対応は、今まで通り診療報酬に上乗せする方法が予想されます。税法に限ったことではありませんが、法は複雑になるほど、政治家や官僚の出番が多くなり、重宝されます。
 医療機関の損税はもちろん、軽減税率を採用する消費税を含め、すべての税において、その原則である「簡素」「中立」「公平」を尊重すべきです。私たちは根本的、合理的、公平で透明性の高い「ゼロ税率」を要求しています。
 さて、この秋は「ストップ患者負担増」の署名活動を行っています。署名を集めていただいた会員には感謝するとともに、目標に向けてさらなるご協力をお願いします。
 政府は医療費増加に伴う財源不足を、患者窓口負担増で補おうとしていますが、公的医療保険において、その方向には問題点が少なくありません。
 まず、社会保障は、「能力に応じて負担し、必要に応じて給付を受け、結果として所得再分配機能を伴う」のが原則です。この場合の負担能力とは患者さんの懐具合ではありません。
 次に、負担増は「受診抑制」を確信犯的に内包しています。患者への追加負担により、経済的弱者・病弱者が排除され、必要な受診が妨げられるという構図は、公的保険として本末転倒です。
 さらに言えば、窓口負担が上がれば上がるほど、高所得者が医療へのアクセスを確保しやすくなるという図式も、まったくもって理解できません。
 最後の問題点は、患者さんの属する保険や年齢や負担能力により、窓口金額に異なる負担率を設ける現行の制度そのものです。窓口負担の上昇は、国民皆保険制度が育んできた公平性や平等性を損ない、助け合いの意識を失わせ、分断された保険者間、世代間や所得階層間に、ますます対立をもたらします。
 これらの患者窓口負担の問題点を理解、共有し、患者窓口負担増加には反対を続けましょう。
 さて、前半期の会務報告はこの後ございますが、今期は歯科において、全国歯科交流集会での発言、「歯科保健医療の一層の充実を求める意見書」の兵庫県議会での採択など、これまで以上に充実した活動と確実な成果を得ています。
 また西日本豪雨、大阪北部地震、台風21号等の度重なる災害にも早くから積極的に対応しました。
 組織拡大においても県立病院が初めて入会し、神戸大学病院の保険委員会で講演するなど、公的病院にも協会活動が理解されてきたと思います。今後は、若手、女性役員の拡大も目指したいと思っておりますので、皆さまのご協力をお願いします。
 私ども執行部は、医科歯科一体となり、事務局とともに、会員のための協会、住民のための地域医療を目指して一層努力したいと思います。皆様のご理解、ご協力をお願い申し上げます。
 それでは、このあと、評議員会議案をご報告させていただきます。
 忌憚ないご意見、活発なご討議のうえ、ご承認いただきますようお願いいたしまして、ご挨拶とさせていただきます。ご清聴有難うございました。

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