兵庫県保険医協会

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2020年 新年のごあいさつ

2020.01.05

新年のごあいさつ
政府の社会保障政策 転換させる年に
兵庫県保険医協会理事長 西山 裕康

 皆さま、新年明けましておめでとうございます。

 昨年中は、協会の諸活動にご理解、ご協力いただきありがとうございます。特に「診療報酬の引き上げと患者窓口負担の軽減を求める医師・歯科医師要請署名」に多くのご賛同をいただき感謝しております。請願署名は「政策に対する国民の意思を数で表明する」大事な活動で、国の政策に少なからず影響を及ぼします。本年も「みんなでストップ! 患者負担増」署名を実施しますので、一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 日本の国民皆保険制度は、「フリーアクセス」「自由開業制」「出来高払い」を特徴とし、「いつでも、どこでも、だれでも」が質の高い医療を受けられる世界に冠たる制度です。この制度は医師の献身的な労働により、世界的にみて低い医療費と少ない医師数で達成されています。

 しかし、受診時定額負担や登録医制度の導入、医師多数地域での開業制限、診療報酬における包括点数の拡大など、政府や経済界は、国民皆保険制度の特徴を「解決すべき課題」とみなし、制度改悪を進めています。それだけでなく、「診療報酬のマイナス改定」はもちろん、「患者窓口負担増」、「公立・公的病院の再編」など直接的な医療費の抑制や患者の医療へのアクセス制限も進められています。政府と経済界には医療・社会保障に対する根本的な考え方の転換が求められます。

 さて、昨年の協会活動を振り返りますと、6月には「設立50周年記念講演会並びに祝賀会」を開催しました。各界から数多くの方にご参集いただき、次の50年に向け決意を新たにいたしました。

 審査指導対策として、協会役員と弁護士による「保険診療法制研究会」が「保険医療機関等への指導の現状と改善に向けた提言」を発刊しました。

 広報活動分野では初めての市民向けイベント「医療知ろう!!健康フェスティバル」を開催しました。

 組織拡大について、昨年も多くの入会をいただき、過去最多の会員数を更新することができました。

 また、震災・台風・豪雨による被害の多かった年でもあり、協同と防災の必要性を実感しました。

 子年は十二支の最初の年で、未来への可能性を秘めています。ねずみは「寝ず身」ともいわれ、コツコツ努力することが得意で、勘が鋭く、判断が早い。さらに、適応能力やコミュニケーション能力が高く、子孫繁栄の象徴でもあります。これらの特性をお手本として活動したいと思います。

 本年も執行部、事務局員が一丸となって会員医療機関の発展、国民医療の充実に努力する所存ですので、一層のご協力、ご指導のほどをお願い申し上げます。

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